SNSの危険性

これから話すことは私が実際に体験した話です。自分の行動が浅はかだったとは思いますが、もし同じような経験をしてしまう人も出てくる可能性があるため、このブログを見た人は気をつけて欲しいです。

私は今大学一年生である。去年の春に上京をしたが、コロナウイルスの影響でリモートでの授業が続き一度もキャンパスに通うことはできないまま、春休みに入った。大学に通うことができていないため、もちろん大学の友達もいない。共に上京してきた地元の友達が何人かいるぐらいであった。

去年の春に大学用のTwitterアカウントを作り#春から〇〇大学というハッシュタグをつけてツイートをしたが、それで繋がった相手とは全くと言っていいほど話さず、そのアカウントも放置状態になった。フォローされたらフォローし返す。と言った意味のない繋がりが増えていった。

地元にいる友達がインスタで大学でできた友達と楽しそうにしているストーリーを上げているのが羨ましかった。
共に上京してきた友達もSNSで繋がった友人と一緒に遊んだという話を聞いて、自分が誰一人友達がいないことに少し焦りを感じた。

「ある一件のDM」
大学用のアカウントを作ってから約一年。ほとんど放置状態だった私のアカウントにDMがきた。少し前にフォローされ、フォローし返した男子だった。ツイートを見る限り今年大学に入学する新一年生であった。
「フォローありがとうございます」
という律儀なメッセージと親しみやすい顔文字を使ったそのメッセージがなんだか嬉しくて、よろしくお願いします。返信を返した。
返信をするとすぐに既読がつき、
「サークルに入らなくても友達できますか」
という返事が返ってきて、自分は大学に通えていないしサークルにも入るタイミングがなかったため、入れるなら入った方がいい。と後輩には自分のような思いをして欲しくないという意味を込めて返事を返した。
話を聞いていくと相手は地方から上京予定の男子で、すぐに返信が返ってくるそのDMは、話し相手がいなかった自分にとって楽しいと思える会話だった。
その後話していると突然LINE交換しませんか?と言われ、最初違和感を感じあまり使っていなかったインスタのアカウントならまだいいかとインスタなら繋がれるよ。と返信をしたが、インスタをやっていないと言われ、仕方なくLINEを交換してしまった。
すぐにLINEが追加され、DMと同じように会話が始まり、顔写真交換しませんか?と提案をされた。流石にそれは嫌だなと思い、断ったが相手はなんの躊躇もなく写真を送ってきた。女の子と二人で写っているプリクラだった。
顔を見たところで何もないが、簡単に顔写真を送ってくるのがすごいなと少し感心をしてしまった。
その後もテンポ良く会話が進み、今度物件を探しに都内に行くから、その時に会わないかと提案をされた。提示された日が都合が悪かったため断ったが、別日を提示され、その日の昼ならいいよ。その日の夜はバイトがあるから明るいうちに帰るといい会う約束をしてしまった。これが1番自分の中で判断が甘かったと思う。
LINEでのやりとりはその後も続き、話しているうちに、モテるでしょ!といわれ、会ったこともないのによくそんなことを言えるなと驚いた。

会う日の前々日に突然お願いがあります。というメッセージがきた。なんだろうかと思い聞くと、会う予定日に都合が悪くなったから明日の夜の20時に会えないか、というものだった。夜に男と会うのは危ないと分かっていながらも、年下だし多分大丈夫だろうと思い、いいよ。と言ってしまった。ただ、緊急事態宣言下で自粛営業が行われているため、店はやっていないのにどう過ごすのか、と疑問に思ったが、多分大丈夫だろうという根拠のない自信が自分にはあったように思う。

当日、夜の20時に新宿の東口で待ち合わせをし、時間通りにその男子がきた。地方から来たのに新宿駅で迷うことなく東口に来たことがすごいなと思うと同時に少し疑問にも思った。その男子は予想よりも背が高かったが、人当たりの良さそうな人だなと思った。
自分は先輩だし、一年も東京に住んでるのだから案内しなきゃなと思ったが、自分も家から出ることもないし、新宿もあまり行ったことがなかったため、とりあえず歩いて座れるところがないか探そうと歩きはじめた。
しかし、20時以降はやっている店もなく、あるとしても居酒屋のキャッチがいるお店ばかりで、先輩なのに役に立たず申し訳ないなと思った。相手は宿泊場所もまだ探していないといい、お腹が空いたからコンビニで食べ物を買って、宿泊場所を探してそこで一旦休もうと提案をしてきた。今思えばおかしな話しだと思うが、その時はやれることもないためその提案に軽々と乗ってしまった。
コンビニで物を買うときに肉まんを買おうと思ったら相手が買ってくれて、優しいなと思った。
コンビニを出て、宿泊場所を探そうと自分もビジネスホテルを調べようとしたが、相手がさっきクーポンをもらったからそこに行こうと言われ、そのホテルに行くことにした。
相手はマップを見ることなく、そのホテルに向かっていくのがなんだか怪しいような気もしたが、その時はそのままついていってしまった。

歌舞伎町の賑やかな通りを抜けたところにあるホテルに着き、相手は慣れた手つきで部屋を取り二人で部屋へ向かった。後々聞くとそこはラブホテルだったらしい。自分は今まで男性経験が一度もなく、もちろんラブホテルになんて行ったこともなかったし、外観も落ち着いているホテルのように思ったため、なんの疑いもなく入ってしまった。
エレベーターに乗っているときに、
かわいいね。と突然言われ、驚き誤魔化した。
部屋に入ると大きなベットが一つあり、その横にテーブルと椅子が二つあった。自分はすぐに椅子に座って、相手も椅子に座り普通に会話を始めた。コンビニで買った物を食べながら相手の話を聞いていると、相手はピアノを習っていてグランプリを取ったこともある、水族館で働いていて、など話題性の高い話をたくさんしてくれて動画も見せてくれたりなどすごく面白い人だなと思った。出身校は県で一番の高校で、模試は一位だったと言われ、頭がいいのなら常識もあるのだろうと思った。
30分ぐらい話をしていると突然私のことが好きだといい、手を繋ぎたいと言われ手を差し出された。ここでもうおかしいと思い断ったが、ずっと手を差し出され、手を繋いでしまった。
その後ずっと手を繋ぎながらの話が続き、疲れたからと相手がベットの方へ行き、自分もベットへ引っ張られ、座ったところで抱きつかれ押し倒され落ち着くねなどと言われキスをされ身体を触られた、やばいと思い、私は帰るといいすぐに走って帰った。

今思えば最初からおかしな点ばかりだったと思う。全部信じてしまった私も馬鹿だったなと思う。走って帰りながら姉に電話をして今まであった出来事を話した。走って電話しながら帰っている途中にもLINEを交換しないかと話しかけられ、夜の新宿は本当に怖いなと思った。
駅に着いて電車に飛び乗り、すぐに家に帰った。電車内で相手のTwitterもブロックして、LINEもブロック削除して、自分の大学用のアカウントも消した。最寄駅について、また姉に電話をすると、夜の新宿で会おうという男について行くなと説教された。本当にその通りだと思った。最寄駅に着いた安心とさっきまでの恐怖で、姉と電話しながら怖かったと泣いた。
家に着くとその日はすぐに寝た。さっきまでの出来事をすぐにでも忘れたくてすぐに寝た。

この出来事の後姉が学校に電話をして今までの出来事、犯人のTwitter、LINE、Instagramのアカウントを報告してくれた。調べたところ他にも被害に遭っている学生が多数いたらしく、その中には実際に襲われ、行為に及んでしまった人もいたらしい。そして、また後日わかったことだが、犯人は大学の新入生ではなく、新入生を装った男だったようだ。詳しくはわからないがこのような手口で色々な女性を襲っているのだと思う。そのことを知ったときゾッとした。

自分が今回このような手口に引っかかってしまったのは、コロナで大学にも通えず、友達ができなかった焦り、そして今まで男性経験が一度もなかったことによる知識のなさ、そして何よりSNSの危険性を熟知していなかったことだと思う。SNSは相手の顔が見えない。相手のことが何もわからない。その中で相手を信用するのはあまりにも危険である。犯罪者は紛れ込んでいる。
コロナ禍で人に会えない状況が続き、SNSの活用が活発になっている中でこのような手口で犯行に及ぶ人は増えている。自分は使い方があっている、大丈夫と思っていても、良心に漬け込んで犯行に及ぼうとする人はたくさんいる。
本当にSNSの使い方には気をつけようと自分で思った。何かが起きた後では遅い。
会おうと言われても簡単に会ってはいけない。ましてや夜の新宿でなんてもってのほかである。(私は田舎から出てきた常識知らずの馬鹿なので会ってしまったが夜の新宿は本当に危険)

姉のおかげでこの事件は大学も動いてくれているらしい。
私はあの事件後男性恐怖症と人間不信気味になってしまったが、今のところ普段通り生活を送れている。アルバイトは接客業なのでできるかまだ不安だが。
気分転換で散歩をしたときに近くの神社にお参りをして、何事もなく過ごせますように。とお願いをした。そういえば初詣もこのお願いしたのになぁと思ったが、もう一度お願いをしておいた。おみくじを引いたら大吉で嬉しかった。でも他人の口舌に惑わされるなと書いてあって少し落ち込んだ。

今になって、自分は本当に事件に巻き込まれたのだなと自覚した。コロナ禍の中で女子大生を狙った犯行は増えていると思う。
もう被害に遭う人が出てきませんように。
拙い文章でごめんなさい。 
SNSの使い方はちゃんと知っておきましょう。
他人事じゃないです。